伊豆半島の最南端の南伊豆町の弓ヶ浜でうまい魚といえばまず一番に金目鯛です。
金目鯛には2種類ありまして、「沖金目鯛(地元では沖キンメと呼ぶ)」と「地金目鯛(地キンメ)」。どちらも外見は全く同じで漁師以外はなかなか見分けがつきません。
沖キンメの方がわずかに金色の目玉が大きい程度で、シロートにはまず見分けがつかないでしょう。ブリとヒラマサのようなものか。
ただし、魚市場での浜値は地キンメの方が2倍くらい高い。なぜか?
第一に、味がぜんぜん違う、地キンメの方が味が濃い。ただ、金目鯛を初めて食べる人には新鮮な沖キンメでも十分においしく感じられるので、同時に食べ比べてみなければわからないかもしれませんが。
地キンメとは南伊豆沿岸から伊豆七島の神津島までの間で500mの深海から深場漁師によって一本釣りされた金目鯛のことです。沖キンメとは神津島より遠いはるか沖で大型漁船で大量に漁獲された金目鯛のことです。
当然ながら、地キンメの漁獲の方が断然に少なく、根魚の宿命として年々獲れる量が減ってきていて、ますます南伊豆でも希少価値が出てきた。だから、地キンメはほとんど地元の伊豆半島内で消費され、築地市場には出回らない。つまり、都会で目にする金目鯛は99%沖キンメです。
刺身、煮つけ、干物、みそ漬け、粕漬け、どうやって食べても地キンメの方がうまい、だから高い、そして南伊豆でしか食べられない正真正銘の南伊豆ブランドの地魚なのです。深海魚ですから1年を通して美味しい魚ですが、11月以降はさらに脂が乗りまさに旬を迎えます。
金目鯛のレシピ料理方法はこちらをご覧下さい。
http://www.beachside-log.com/11kinme_cooking.html