30cm級のカワハギが釣れた時には迷わず寿司にします。ただの寿司ではありません。白身と同じくらいの大きさのキモをのせた豪快なカワハギ寿司です。
一般的にキモは、キモ醤油などにして食しますが、自分で釣り上げた新鮮な朝獲れカワハギのキモはそのまま食べることができます。これがまた絶品です。
11月は、このカワハギの肝を食べたいがためにカワハギを釣りに行くのです。もちろん、白身の部分も上品な味でとてもおいしいです。20cm級の普通サイズのカワハギはぶつ切りにして鍋にします。これまた、上品な味で透明で美しいダシの鍋で私は大好きです。
カワハギは名前の通り、皮が簡単にはげるのでさばくのが簡単です。まず、釣り上げたらすぐに氷水のたっぷり入ったクーラーでシメます。すぐに〆ないとせっかくのキモが生臭くなってしまいます。調理場のまな板の上で、首部分に包丁を入れ、頭をへし折ると、内臓とキモが頭にくっついて離れてきます。キモは丁寧に指でかきだして、日本酒で洗い、ペーパータオルの上に乗せ水分を切り、冷蔵庫に入れます。身は皮をはぎ、3枚におろし、骨をとり、白身は刺身に、アラは鍋にいれます。
南伊豆の11月は、カワハギを自分で釣って、自分でさばいて、肝のせカワハギ寿司とカワハギ鍋できまりです。特に、これだけ豪快な肝のせカワハギ寿司は自分で釣り上げないと絶対に食べることはできません。本当においしいものは自分で苦労しなきゃ食べれないのです、いくらお金を積んでもダメなんです。