弓ヶ浜沖の神子元の青根の初カツオを追いまわす

神子元沖の青根の初カツオを追いまわす

船から2本の竿を出す

 

神子元沖の青根の初カツオを追いまわす

潜行板2本、ヒコーキ2本、合計4本のカツオ仕掛

 

神子元沖の青根の初カツオを追いまわす

2キロ級のカツオが・・・

 

4月28日、近海の漁師仲間から初かつおが50kg揚がったとの知らせが入った。

ゴールデンウィーク前なので、コテージ宿泊が忙しく、残念ながら沖には行けなかった。

目の前の弓ヶ浜沖の神子元までカツオが来てるというのに・・・。

江戸中期の俳人、山口素堂の有名な俳句、「目には青葉山ほととぎす初鰹」。弓ヶ浜の漁師たちも、この季節になると、初カツオで心躍る気持ちになります。

南伊豆の漁師達は、弓ヶ浜から8kmある神子元島あたりに黒潮の支流が入ってきて、海水温が18度以上になったころ一斉にカツオ漁に出ます。

黒潮は深い緑色していて、川のように速く流れています。そこにカツヲが乗ってくると、その黒潮の流れの上空は海鳥たちが集まって低空飛行しています。まさにこれが千鳥(ちどり)です。

カツオ漁師は漁船の無線と、水温計と、海鳥(レーダーや自分の目)でかつおの群れを探します。いざ、カツオの群れに当たると、その周辺は急に騒然とします。陸(おか)にいる漁師仲間に無線で知らせるのでどんどん沖に船竿出して急行します。さらに、紀州(和歌山)あたりからかつおを追って北上してくる漁船などもいます。

近海の漁師は船竿でかつお仕掛けを引っ張って、かつおを獲ります。南伊豆では3種類の仕掛けを主に使います。

一つは潜行版。6ヒロ(1ヒロは150cm)の先に将棋の駒のような形の木板をつけ、その先に1ヒロのハリス(30号)をつけ、その先にかつお針をつけ、ゴム製のタコベイトで装飾します。この潜行版を微速で引っ張ると海中で8の字に振幅して、その先のタコがあたかもイワシのようにびゅんびゅん動き回ってかつおを誘うのです。

二つ目はヒコーキ。これは飛行機の形をした木製の誘い板で、20ヒロくらいのミズイトで微速で引っ張ると、水面上を水しぶきをあげて走ってくれます。イワシの群れが極限まで追い詰められて水上を飛び跳ねている感じ(ナブラ)を作るためです。

三つ目はラビット。うさぎの形のおもちゃのようですが、これを引っ張ると水面上をウサギがぴょんぴょん跳びはねているようです。これも鰯ナブラを演出する引っ張り仕掛けです。

この3種類をその日の海況や喰いに合わせて使い分けます。引っ張り漁の達人は、1人で7本も仕掛けを流します。かつおは当たると一斉に喰いますので、自分の船を操縦しながら次々に仕掛けを揚げ、また海に放り込む・・・という神業です。私1人では4本が限界です。

5月3日、初鰹がそろそろ終盤になるころ、コテージに宿泊されていたお客様の見学希望もあったので、一緒にカツオ漁に出ました。水温は19度、海鳥もちらほら、カツオ数匹くらいかかるかなと思っていましたが結果は2キロ級一匹のみ。

それでも、お客様は人生初のカツオ漁で大興奮、大満足でした。

また、黒潮支流に突入したとき、潜行版に大きな魚がかかりましたが、一瞬で30号の極太ハリスがぶち切れました。あれは鰹と一緒に北上しているメジマグロ(クロマグロの幼魚)です。30号が一瞬で切れるほどのパワーですからきっと10キロ前後のメジの仕業でしょう。

あああ、本マグロも食卓に並べたかったなあ~。

 

私の漁船でのファミリー貸切船釣りツアーの詳細はちらです。

 

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