忘れもしない2011年の9月30日、その日の朝から多々戸浜にセット胸のイイ波が入ってきて、9’0”のロングボードで自分史上最高のテイクオフに成功し、ビーチに向かって一直線に100mくらい走ったのでした。
1年ぶりに「あの5秒間」の感動がよみがえってきました、ヤッター!
そしてその日の午後、白浜に移動して、本日2回目のサーフィンを行ったのです。白浜ではセット胸~肩くらいの大きなサイズのダンパー気味の波でした。
朝からの疲れが少し残っていたようでちょっと体がダルイ、そして私のレベルではちょっと無理のあるコンディションでしたが、なにしろ朝から絶好調!だったので入水を強行しました。
周りにはサーファーが数人いましたが、「鉄の掟」破りを強行しました。
サイズ肩の大きな波がやって来た・・・
方向転換してパドリング開始・・・
左横の優先サーファーが視界に入るが無視・・・
そのうちテールがフワッと浮きノーズが下がる・・・
高い波をキャッチ!板が滑り出した!その瞬間・・・
左横から無視していた優先サーファーがもの凄いスピードで滑り落ちてきて激突寸前に・・・
かなり遅くれた危ないタイミングで波から脱落して9’0”のロングボードを前に手放した直後・・・
自分の体がボディーサーフィンしながら落下していき自分のサーフボードのテールに顔面を激突・・・
一瞬、気を失いかける・・・
しばらく波にもまれる・・・
足が海底に着いて海面に顔を出したとき鼻のあたりから生暖かい液体が・・・
それを触ると真っ赤な血が噴き出している・・・
そして鼻のあたりを触ってみると、鼻の上に鼻がもう一つできているような感覚が・・・。
鼻骨が骨折して皮膚を突き破って鼻の上に突き出ているとわかったのは、血を流しながら白浜の砂浜を上り、白浜マリーナの店長さんはじめ店員さんやローカルが全員出てきて、消毒液をかけてくれた時だった。
誰かが救急車を呼ぼうとしたがその日は最寄りの病院はお休みで、しかたなく、弓ヶ浜の病院にウェットスーツのまま車で30分自力でドライブして救急診察をしてもらった。
病院ではすぐに集中治療室の手術台に運ばれ整形外科の先生によって即手術が始まった。その間絶えず周りの看護婦さんが「痛そうですねえ、もう少し頑張って下さい」としきりに励ましてくれた。
鼻の軟骨が骨折して皮膚を突き破って突き出ている・・・執刀医の先生は、「これは運が良かったですね、もう2cm上ならば失明していたかもしれませんよ」。
麻酔が切れたときの痛みといったら・・・はんぱなかった、「鉄の掟」を破った愚か者への神様の警告でしょう。
手術後、点滴をぶらさげてベッドに横たわっているとき、「チクショー、やっぱ天罰か。よしっ、これでおもしろくなってきた。俺ぜったいサーファーうまくなってやる、そして今日血だらけの俺をサポートしてくれた見ず知らずの人たちと楽しく波乗り人生送りたい、ぜったいにうまくなってやる!」
身長168cm、体重81kg、50歳で始めたロングボードの日記(その8)に続く・・・