こんにちは、南伊豆の弓ヶ浜で貸し別荘「コテージ伊豆.com」を経営している森本均52歳です。
私は2年前、50歳になった記念としてロングボードを始めました。きっかけは、数年前から弓ヶ浜や多々戸浜でサーフィンをするお客様が増え、予約時にサーフィンについての質問が多くなり、そのたびに「いやー、私は波乗りしないんでよくわかりません・・・」と答えていました。
でも、さすがにこれは「宿屋のオヤジ」失格だなと反省し、一念発起、老体にムチ打って一度サーフィンの個人レッスンを受けてみることにしたわけです。
2010年の忙しかった夏が終わって一息ついていたあの日、白浜にあるサーフショップ「白浜マリーナ」に電話予約して、9月10日いよいよ個人レッスンを受けることになったのです。
数年前、ウィンドサーフィンを2年間くらいやっていたので、「まあ、なんとかなるさ」と高をくくっていました。最初はビデオレッスンでサーフィンの基礎的なことを学び、次にビーチの上でパドリングからテイクオフの練習を何度もやりました。
先生は私の体型(身長168cm、体重81kg)を一見するなり、「今日のサーフボードのレンタルは9’6”のロングボードでいきましょう!」と即決でした。入水して、先生が小波のタイミングに合わせて私が腹ばいになったロングボードを押してくれます、こんなボディーボード乗り状態でも最初は「おおお~走る、走る、気持ちいい~」。
さていよいよその状態から波の上のサーフボードの上に立つ練習です。これがなかなか立てない。何度も何度も頭から背中から撃沈しました。
20回目くらいだろうか、奇跡的に3秒間くらい立てました。白浜は完璧な遠浅なのでスープがとても長いので、3秒間くらいはロングボードの上で立っていられたようです。いや~嬉しかったですね、あのスープでの3秒がとっても長く感じました。
最後は、サーフボードに乗ったままビーチ方向を向き先生にテールを押さえてもらって、イイ波が迫ってくる段階でプッシュしないでそっと手を放してもらい、自力でパドリングして自力で波をキャッチして自力でテイクオフする練習をしました。
さすがにこれは難しかった、先生の押しがないので初速ゼロ、まったく波をキャッチできない、波に置いていかれる、悔しい、パドリングがノロ過ぎ、何度やってもダメでした。
レッスン時間があと5分で終了する時、その瞬間がやってきました・・・
先生が手を放しながら「それ行け!パドリング!」の声を聞きながら必死にパドリング、小波が来る、テールがフワッと持ち上がる、渾身の腕の力でパドリング、トップがスッと走った!腕立てから右足を引きつけテイクオフ!立った!立った!立った!ウオォォォ~!1秒、2秒、3秒、右手の拳を衝き上げてガッツポーズ!やったー!
「あの5秒間」の感動、そして快感、50歳オヤジの足裏から脳天まで突き抜けた、頭の中が真っ白になり全身の血が真っ赤に煮えたぎってきた。
俺ってやるじゃん、50オヤジ、まだまだイケてるじゃん、ヨッシャー、イッチョヤッタロカっ!人生50年でこれほど自分に感動したことあっただろうか?
2時間の個人レッスンが終わって、シャワーあびて、何も迷わずに白浜マリーナのサーフショップに直行して、「この板ください!」と9’0”ロングボードを衝動的に買っている自分がいました。5万円もする高価な買い物を何も考えずに購入したのは生まれて初めてのことでした。それほど身体全身が歓喜に震えていました。
身長168cm、体重81kg、50歳で始めたロングボードの日記(その2)に続く・・・