弓ヶ浜で第1回南伊豆ジオパーク研究会を開催(加納の伊豆石の石丁場)

第1回南伊豆ジオパーク研究会、加納の石丁場を探検

ネイチャーガイドに案内されながら走雲峡の道路から山に入って15分登山すると・・・ 

 

先週、伊豆半島ジオパークが正式に認定されたので、先ずはわれわれ南伊豆町民が南伊豆にある海、川、山のジオパークを探索しようじゃないか!

というわけで、9月2日逢ノ浜での燻製パーティー参加者が中心になって第1回南伊豆ジオパーク研究会を開催いたしました。テーマは二つあって、1)加納の伊豆石の石丁場(石切場)の見学、2)南伊豆の地魚のレシピ研究会(食のジオパーク)でした。

加納の石丁場は伊豆半島ジオパークにも正式に認定されていますが、私を含め地元住民でも見たことが無い人が多くみんなで一度探索しておこう!ということになりました。

場所は、南伊豆町の加納にあり、走雲峡から山道に入り、15分登山しなければいけないところにあります。しかも、そこは個人所有地なので、勝手に入り込むことができない山林になっています。

今回は、加納の石丁場を所有する山主さんから直接ガイドを許されている南伊豆ネイチャーガイドの堀直也さんにガイド役をお願いいたしました。

 

弓ヶ浜で第1回南伊豆ジオパーク研究会を開催(加納の石丁場を探検)

伊豆石の石丁場の入り口を入っていくと・・・

弓ヶ浜で第1回南伊豆ジオパーク研究会を開催(加納の伊豆石の石丁場)

映画インディージョーンズの舞台セットのような光景が広がっていた・・・

 

石丁場までの往復の山道は軽い登山という感じで、荷物はリュックに入れ両手はフリー状態でないと道が険しい場所もあり、ちょっと危険な感じがしました。滑るので運動靴よりも軽登山靴の方がベターです。

南伊豆ネイチャーガイドの堀さんは、途中途中休憩入れながら、自然観察の方法など教えながら、目的地までガイドしてくれました。

15分くらいで伊豆石の石丁場の入り口に到達しました、胸が高鳴ります、ドキドキ・・・。

入り口を入って奥へ奥へ進んでいくと、「わあああ~」参加者全員が思わず声を出していました。これはまさ映画で見たインディージョーンズの舞台のような空間でした。「すっご~いっ!」

 

弓ヶ浜で第1回南伊豆ジオパーク研究会を開催(加納の伊豆石の石丁場)

神秘的な洞窟、300年前の石工のノミ音が響いてくるような

 

写真を撮りまくる人、はしごに登って2階にいく人、天井まで登って下を見下ろす人・・・みな大興奮で大はしゃぎでした。

私が感動したのは、壁一面にノミの切り出し跡がはっきり残っているところでした。まるで昨日まで石工さんたちが働いていたような錯覚に陥りました。

ここで切り出された伊豆石は江戸城にも使われたそうですから最低でも300~400年以上昔の石切場だったと推定されます。

石工さんたちのノミ音やかけ声が聞こえてくる・・・そんな臨場感がありました。

 

弓ヶ浜で第1回南伊豆ジオパーク研究会を開催(加納の伊豆石の石丁場)

天井からの光景、ここで人間が人力で石を切り出していたのかあ

 

感動の石丁場見学の次は私が伊豆石で造った炭窯をご案内させていただきました。

江戸時代、南伊豆は伊豆炭という良炭の生産地で、江戸幕府にも献納されていました。伊豆炭とは、紀州備長炭と同じでウバメガシを1000度以上の高温でネラシて製炭された白炭で、たたくとキンキン音がする一級品でした。

 

弓ヶ浜で第1回南伊豆ジオパーク研究会を開催(加納の伊豆石の石丁場)

伊豆石で造った炭窯、加納伊豆炭窯、備長炭のような堅い伊豆炭を製炭する

 

弓ヶ浜に戻ってちょうどランチタイム、ここで今日の二つ目の研究テーマ、地魚のレシピ研究(食のジオパーク研究)です。

本日の食材は、地元でも高額となり手に入りづらくなってきた金目鯛(地キンメ)です。

 

弓ヶ浜で第1回南伊豆ジオパーク研究会を開催(加納の伊豆石の石丁場)

ランチは地魚の金目鯛(地キンメ)のレシピ研究会です

 

金目鯛には地キンメと沖キンメの2種類あり、味も値段も地キンメの方が2ランク上です。伊豆七島の神津島より手前で釣れるのが地キンメ、神津島より沖で釣れるものを沖キンメと区別しています。

ところがこの2種、外見ではまず見分け不可能です。私にも無理です。でも食べてみれば一目瞭然です。

今日の食ジオはこの金目鯛(地キンメ)を使ったレシピをみんなで創作していきたいということです。

 

弓ヶ浜で第1回南伊豆ジオパーク研究会を開催(加納の伊豆石の石丁場)

地元料理人たちが金目鯛(地キンメ)を次々に調理していく

 

先 ずは、ご主人が金目鯛(地キンメ)漁船「月見丸」の船長さんである民宿「月見屋」の女将さんが作ってくれた金目鯛の漬け寿司です。もちろん地キンメは刺身 でも一級品ですがこうやって漬けにしても実にうまいっ!鍋で持ってきてくれた金目鯛(地キンメ)のアラと大根の煮付けも絶品でした。

月見屋さんのご自宅の食卓ではだいたい刺身、しゃぶしゃぶ、漬け寿司で召し上がるそうです。これぞ漁師料理の極みという感じですね。

 

弓ヶ浜で第1回南伊豆ジオパーク研究会を開催(加納の伊豆石の石丁場)

金目鯛漁師の女将さん(月見屋)から漁師料理、漬け寿司、うまいっ!

 

次 は、逢ノ浜の目の前のペンション波音さんのご主人が作った金目鯛のオリ-ブオイルソテーwithひじきソースです。ご主人は都内有名ホテルの元シェフなの で洋風に仕上げてくれました。ひじきソースはペンション前の磯のひじきを採集したものを使っているそうです。いや~おいしかったあ、ちょっといいワインや りながら・・・なんて最高でしょう!

 

弓ヶ浜で第1回南伊豆ジオパーク研究会を開催(加納の石丁場を探検)

ペンション波音さんのシェフからオリーブオイルソテーwithひじきソース

 

私も金目鯛でアクアパッザを作ってみました。これも簡単な料理なんですが、身を食べた後にスープでパスタを作って生バジル振りかけて・・・これも絶品おすすめです。ただし、この料理は簡単に言えばイタリア風の水煮なので地キンメでなくても沖キンメで十分においしいです。

 

弓ヶ浜で第1回南伊豆ジオパーク研究会を開催(加納の石丁場を探検)

私からは金目鯛のアクアパッザ

 

今回の第1回南伊豆ジオパーク研究会には20名くらいの参加者がありました。

漁師、女将さん、ペンション経営者、ネイチャーガイド、自然農家、コミュニティ誌発行者、居酒屋、町議などなどそれぞれの立場や経験談から多くのアイデアが出され、具体的にプロジェクトも発足しました。

みなさん、南伊豆の復興について熱い方ばかりで、それが私にとっては一番の成果だったかもしれない・・・と密かに喜んでいます。

さて、今回の大成功を踏まえて、第2回南伊豆ジオパーク研究会を開催したい思っています。詳細は私のFacebookにてアップ予定ですが今のところ以下のような内容で開催するつもりです。

日時:12月11日火曜日10時~15時
場所:弓ヶ浜たけすみ丸食堂集合
料金:1,000円/家族
テーマ1:弓ヶ浜の漁船ツアー構想
テーマ2:宣伝広告手段
テーマ3:石廊沖のムツと地浦のカワハギのレシピ

「南伊豆ジオパーク研究会の目的は、南伊豆の自然の恵みを継承しながら、都会の人たちが癒される場を創ることによって、地域経済の発展に貢献していること。」

第2回も第1回以上の成果を創り出していきたいです。

ご賛同いただける方のご参加をお待ちしています。

 

「弓ヶ浜へ30mのコテージ伊豆.com」のサイトはこちら

 

 

南伊豆ジオパーク研究会

次の第2回南伊豆ジオパーク研究会のテーマは弓ヶ浜の漁船ツアーです!