私は、13年前、炭焼き師として生計を立てていました。南伊豆の竹林に日窯の土窯(黒炭窯)を造り、孟宗竹で竹炭を製炭していました。
出来映えのいい竹炭が出炭できたときは、1キロ1,000円くらいで販売していました。
ネラシがうまくいき、備長炭のようなキンキンと金属音がする硬度の高い良質な竹炭が土窯から出てきたときにはとても嬉しかったものです。
その後、炭焼き師の稼ぎだけではちょっと喰っていけなかったので、国民生活金融公庫から融資を受けてログハウス2棟新築し、貸し別荘コテージ業を開始しました。
それ以降は、たまに友人仲間を誘って炭窯に集まってもらって、みんなで一緒にバーベキューでもやりながら、煙で燻製つくりやりながら、炭焼きイベントをプライベートで楽しむようになりました。炭焼きは本業としてやると肉体的、精神的にかなりキツイですが、レジャーとしてやるならこんな楽しい火遊びは他にはないです。
ところで、私の南伊豆(弓ヶ浜)での炭焼きの師匠(一条の山本さん)は、孟宗竹を2mくらいに割って燻した燻竹(スモークウッド)を製造販売しています。これはとても便利なもので、竹壁をつくるととても美しくかつ簡単に出来上がります。
燻竹を作る行程は竹炭を作る行程と同じですが、炭になる前に窯から出したものが燻竹になります。だから、2mの燻竹を燻すにはかなり大きな長方形の土窯を作る必要があります。南伊豆町では(たぶん伊豆半島では)師匠の山本さんだけが製造しています。日本でもそんなに多くはいないでしょう。
上の写真はコテージ前の竹壁の燻竹を新しいものに交換しているところです。
孟宗竹を青竹のままで外で使うと数年で腐りますが、いぶし(スモーク)をかけると10年近く持ちます。軽いので建造作業が楽です。
屋外にちょっと竹壁を造りたいときに便利です。料金も驚くほど安いのでおすすめです。