伊豆の加納に白炭(伊豆炭)の炭窯をつくる(3)

窯底をつくる(伊豆炭窯)

窯底をつくる(伊豆炭窯)

窯底の設計図面(加納伊豆炭窯)

窯底の設計図面(加納伊豆炭窯)

窯底に石を並べる(伊豆炭窯)

窯底に石を並べる(伊豆炭窯)

側面壁を作る(伊豆炭窯)

側面壁を作る(伊豆炭窯)

煙道を立ち上げ(伊豆炭窯)

煙道を立ち上げ(伊豆炭窯)

内面壁を仕上げる(伊豆炭窯)

内面壁を仕上げる(伊豆炭窯)

胴焼き(伊豆炭窯)

胴焼き(伊豆炭窯)

 

2006年に南伊豆町の加納に白炭の炭窯を作りました。

南伊豆の白炭は広葉樹のナラを炭材にして、石窯で高温で焼かれ、江戸時代に「伊豆炭」として幕府に献上されていました。白炭なので備長炭のようにキンキンと堅い炭です。

炭窯は、伊豆石を多用したを石窯で1000度以上の高温に耐えられます。広葉樹の山間斜面地に穴を掘り、炭底をつくり、石を積み上げ、耐熱の土泥で隙間を埋め、胴焼きして乾燥させ、炭材を詰めて天井をつくり、3日間天井をたたき続けて炭窯を完成させます。

私の場合は、私ともう一人の職人さんと二人で20日間で日窯サイズの白炭窯を完成させました。日窯とは、一人だけで炭焼きを運営管理できる大きさで、1回の窯出しで60kgくらいの炭を出炭できます。

白炭窯は、窯出ししたら、窯が熱いうちにすぐに次の炭材を窯内に立てて並べなければいけないので、一度着火すると10日間くらい昼も夜も窯作業が続きます。初回の初窯よりも窯が温まっている2回目、3回目の方が質の良い炭が出来上がります。だから、着火の前の段階で、少なくとも数回分の炭材を準備しておく必要があります。これが大変な肉体労働で炭焼き師が汗するところです。

さらに、白炭窯は1000度以上の高温になるため、天井落ちの危険があります。天井が高温に耐えきれず焼け落ちてしまうのです。こうなると、大変危険です。1000度以上の高温に燃え盛る溶鉱炉のようなものが、山の中に突然出現して山火事になるからです。

伊豆の加納に白炭(伊豆炭)の炭窯をつくる(4)に続く